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多様化するコーティング

最近では、実に様々な種類のボディコーティング加工があり、代表的な物ではフッ素、テフロン、チタン、ガラス、セラミック等があります。これだけの種類のコーティング加工があれば、どのように違うのか分からずに、とても混乱してきます。現在ある、コーティングと言うのは大まかに分ければ2種類、細かく分ければ数百種類にも及びます。ここでは、大まかな2種類に説明したいと思います。

有機系と無機系

一般的で、代表的なボディ保護剤というとまず「ワックス!」と思いつくと思います。ワックスはカルバナヤシから取れるカルバナロウ(油脂)が主成分です。中華鍋を料理後さびない様に塗る油と同じような考え方の保護剤です。これを皆さんが車に使用する目的は艶出しや塗膜の保護のためだと思いますが、油脂は熱と酸素で酸化してしまいます。また、ワックス皮膜は薄く、耐久性もあまり良くありません。こまめな塗り替えとクリーニングで塗装膜をある程度保護できますが、水垢、油汚れ、傷は避けられません。

多くのポリマーコーティング加工は目的とする保護効果をワックス以上に持たせることが出来るようにした加工だと思います。一般的なコーティング加工の多くは、こちらのタイプがほとんどで、有機系コーティングと呼ばれます。いわゆる油性コーティング剤と言うわけです。

次に、無機系コーティングの特徴ですが、分かりやすい例を出すと、鉄と陶器になります。鉄は何の保護もせず外に出しておくと日に日に酸化し錆がつき最後には腐食してしまい原型をとどめなくなります。

しかし陶器は同じ条件で放置したとしても酸化することがありませんので、形を変えることなく物理的な衝撃がなどが無い限り、汚れ等がつくことはあっても半永久的に原型はとどめます。限りなく塗料に近く、従来の有機系コーティング剤に比べると施工がやや難しいので、施工にはしっかりとした知識と技術が必要です。
上記のようなことからも、有機系タイプのコーティング剤の耐久性は、無機系タイプのものに比べると劣ると言えます。と、言うよりも物理的な問題上、持たせようが無いと言った方が正しいでしょう。

最近では非常に多くの種類のコーティング剤がありますが、有機系、無機系と分けられるはっきりとした定義は定められていません。これからご説明する、硬化系皮膜型コーティング剤と呼べるもの以外はすべて有機系コーティング剤に入るのではないでしょうか。

硬化皮膜型コーティング

アークバリア21は、大別した有機系コート剤、無機系コート剤に分けた中で、無機系に入ります。常温で硬化する液体ガラスを使用して、車のボディをガラスの皮膜でコーティング出来るのが、アークバリア21です。いわゆる、硬化皮膜型コーティング剤と呼ばれます。分かりやすく言うと、塗装面をガラス皮膜でコートしてしまう訳です。硬化皮膜型コーティング剤は、酸化しない、ちゃんと厚みがある、硬さもあるコーテイング剤ですから、今までの従来型とは完全に異質のモノになります。

無機系だけど有機系!

少し妙な表現方法ですが、最近よく目にするのがこのタイプのコーティング剤です。ボディガラスコーティング剤で例えて言うと、ポリマーにガラスの成分(ケイ素)が入っている物があります。分かりやすくご説明すると、油性のワックスのような物にガラスの成分が入っている感じでしょうか。よくカーショップやホームセンターで一般用に販売されているワックスに、「フッ素配合」と書かれている物をよく目にしますが、この「フッ素配合」がガラスの成分「ケイ素配合」に変わって、業務用のポリマーになった物と考えていただければ分かりやすいと思います。

 



配合しているのは、確かに無機系の「ケイ素」なんでしょうが、実際にボディ面に塗布するのは「ケイ素入りポリマー」でしかありません。従来からある「フッ素系ポリマー」と呼ばれるコーティング剤も同じで、「フッ素成分入りポリマー」なのです。本当のフッ素樹脂コーティングとは、フライパンの表面処理に代表されるようなテフロン加工です。
本当の「フッ素樹脂」コーティングはこのテフロン加工で車のボディをコーティングするのが本物ですが、実際に施工された車両を見た事はないですし、可能かどうか分かりません。配合されている成分だけで有機系、無機系を判断してしまうと何が何やら分からなくなってしまいます。

本当の分け方を考える

実際に数多くの種類のコーティング剤がありますので、液剤の表記だけでなかなか判断できないかと思いますが、単純に考えて、車のボディに施工して残る物が何なのかを考えてみます。「フッ素入りポリマー」「ケイ素入りポリマー」では配合されている成分は確かな物でも、有機分(油の成分)が酸化や劣化を起こしてしまうのでまず物理的に考えても耐久性は低いと言えるでしょう。
逆にアークバリア21のような、硬化皮膜型コーティング剤は、ボディ面に完全硬化するとガラスになる液剤を何も混ぜ物なしで塗布して行きますので、しっかりとしたコーティングをすることが出来ます。本当に分けるのならば、有機系ポリマー型コート剤、無機系皮膜型剤、完全無機皮膜型コート剤、くらいに分けると整理がつきやすいのではないでしょうか。

アークバリア21

硬化皮膜型コーティングでも有機分を含んでいると、やがては劣化してきます。これが有機分を含まない完全無機質だと、全く経年劣化を起こしません。アークバリア21は純度が100%のガラスに硬化しますので、後者の完全無機のコート剤になります。
世の中には実に様々な種類のコーティング剤があります。それぞれに特徴があって、それぞれに使いどころがあると思いますので、しっかりとした知識を持つことも大切だと思います。

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